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映画『溺れるナイフ』DVD/BD発売決定!映画と漫画の魅力を紹介!

 

映画も漫画も違った意味でみんないい。

 

2017年4月21日DVD/BD発売決定、おめでとうございます!

記念して、映画『溺れるナイフ』を見て、ズキュンドキュンして、漫画を読んだ感想を書いてみようと思います。やっぱり私は好きな映画だということを改めて言いたい。 

 

※またまたネタバレ含みます!

 

 

ご注意あれ。

 

映画と漫画は全く別物と考えるべきである!

私は、『溺れるナイフ』の原作を読まずに映画を観たのでこうして割り切れるのかもしれません。だって原作ファンって、どうしても不満が出てしまうと思うんです。

例えば、かつて私は本でいうと『ハリーポッター』、漫画でいうと『花より男子』です。作品の大大大ファンだった私は、実写化にいたっては最初文句ばかり言っていました。どうしても原作と比べてしまって「ここのシーンはこうだ」とか「ここのセリフはこうだ」とか「このキャストはイメージと違う」とか、場面ごと、一字一句ごとに違うところを見つけては、文句を言ってました。それでも、この2作品は実写版でも長編大作になり、たくさんの人に愛され、日が経つにつれて私も作品を受け入れることができました。しまいには「これはこれで…いいかも!」という気持ちが溢れて、大好きになったのです。

そしてこの『溺れるナイフ』。原作は全17巻、9年にもわたる長期連載です。それを映画の2時間という短い時間に全てをおさめることはもはや不可能です。それでも私はこの映画に原作のパワーやインスパイアーされたものが惜しみなく詰まっていると思えたのです。それは、原作をこよなく愛する監督だからこそ、作り出せたものではないかと思います。だって、だって、原作でも印象的だった夏芽とコウが海の中で溺れている場面。

 

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https://www.youtube.com/watch?v=qfslYpx6J-k

 

あまりにも美しくないですか?

映画を見たとき、私は原作を知らなかったけど、この映像で一気に世界観に引き込まれました。今になると見れば見るほど、原作とリンクして、キャストの二人も含めて美しいなあって。

 

▼映像でもご覧いただけます


「溺れるナイフ」特別映像

 

そして、映画を見て、作品に興味を持って、インタビュー記事を検索しまくりました。まず作者はどう考えているのだろう、と。 

 

原作者ジョージ朝倉さんのコメント

溺れるナイフが!才能輝く監督の撮った!!
観るべき映画の原作になってしまって!!!嬉しくて、秋。
若い子が観て人生が狂っちまえばいいなっ!って酷く思いました。
昔の日本映画にあった、あの妙な熱が、うねりが、フィルムに焼き付いてるなんて!
日本映画好きなおっさん、悶えたらよいですよ。私のように。
一緒に観たナイフ担当編集が一言、「映画は100点じゃなくていい」。
100点の向こう側!最高だ!!
よろしくお願いします。

出典:映画『溺れるナイフ』 公式サイト 監督/山戸結希 原作/ジョージ朝倉|ABOUT THE MOVIE

そう、この映画、平成元年生まれの当時26歳、商業映画初の若い監督が製作しているのです。そして、原作が大好きで、映画化を作者に手紙で懇願し続けたという熱意がある。確かに、原作を全く知らないおじさんとか見たら、なんか若々しい気持ちを思い出しちゃったりするんではないかね?(笑)

言う通り100点じゃない。そう、つまり完璧じゃない。完璧の向こう側!だからこそ、熱くて、不安定で、未完成。なんかそうゆうのが好きだったのかも、私。(別に私は映画評論家でもなんでもないから、根拠のない意見なのさ!)

 

映画と漫画は別の物語?

原作者ジョージ朝倉さんのインタビュー記事より抜粋。

―まったく別の物語みたいな?

すごく乖離しているという意味ではなく、別次元の作品というような。映画と漫画ではそもそも表現方法が違いますし、原作をそのままなぞってもしょうがないじゃないですか。今回の映画は監督の頭の中にある"『溺れるナイフ』2時間版"という別の作品を見せてもらえた感じで、それは私の中にある『溺れるナイフ』と違っていて当たり前なんです。

出典:映画『溺れるナイフ』原作者 ジョージ朝倉インタヴュー:「毒にも薬にもなる作品にしたかった」 | Rolling Stone(ローリングストーン) 日本版

この感覚が、この映画を楽しむ第一歩なんだと、思いました。

むしろ原作を愛しているからこそ監督は、映画の性質上2時間におさめるならば”全く別のものにするしかなかった”というのが正解ではないか?と思えてきて。だって、漫画通りに全てを入れ込んで、時系列も漫画通りにしたら、2時間におさまらないもんね!

 

原作者が思う映画版に対する想い

―なるほど。では、その監督の作り出す"『溺れるナイフ』2時間版"を見た感想は?

エネルギーがすごかった。漫画では夏芽とコウの衝動みたいなものを描いていたつもりなんですけど、それと画面から滲み出る謎の熱量がとてもフィットしているなと思いました。きっとこの先監督が上手くなればなるほど、今のような熱量は出ないと思うんですよね。その"熱量"って"粗さ"とも繋がっているものだと思うので、今撮ってもらえて本当によかったなと思います。ちなみに、出来るなら毎年撮りたいと言ってくださっているので、それが実現するなら3年後くらいにいろいろと得た後の山戸監督が撮ったものも見てみたいですね。

 

―『溺れるナイフ』を毎年?

そうなんですよ。キャストも変えて、まったく別の切り口でやってみたいと。今年の『溺れるナイフ』は・・・ってワインみたいですよね(笑)。

 

出典:映画『溺れるナイフ』原作者 ジョージ朝倉インタヴュー:「毒にも薬にもなる作品にしたかった」 | Rolling Stone(ローリングストーン) 日本版

本当にそう。私も映画を見たときに前のめりになるくらい、映画の世界に引き込まれたんですよね。それはジョージ朝倉さんが表現している『画面から滲み出る謎の熱量』というのが、 私にも伝わってきました。こんな風に言葉にはできなかったけど、若いときの荒々しくて、まとまってなくて、それでも抑えきれない熱量みたいなのが、映画とマッチしてたなあって。

上記で作者が述べているように、監督はあまりにも原作が好きすぎて、「キャストをかえて毎年とりたい」とインタビューで話していました。ボジョレヌーボのような感覚ですね。それだけ、『溺れるナイフ』という作品はいくらでも表現できる作品なんだと思いました。

 

大友(重岡大毅)がめちゃめちゃかっこいい!!!!

―好きな人って、恋愛フィルターが掛かって超人並みに見えるものじゃないですか。夏芽たちもコウを必要以上に神格化して見ているところがありましたけど、それと同じ現象が全国で起きていたのかも。

 

私としては、夏芽とコウの関係性って恋愛とは別の感情だと思っているんですよ。他にはない運命の相手というか。恋を知らなかった夏芽はコウと出会ってビビビッときて、これは恋愛なんだと思い込んでいるけど、コウがそういう認識でいるのかは微妙なところで、どちらかというと私と同じような思考で行動させていったところがあるんですよね。で、そこに大友くんが恋愛の対象として現れて、夏芽としては一応コウとも恋愛のつもりだったから、2人の間で揺れてしまう。その心情を描くためには大友がコウよりも魅力的じゃないといけなかったので、嫌な言い方をすると大友にいい人要素やカッコいい要素をたくさん入れたんです。だから、もしかしたら大友の方がファンタジーなのではないかと。実際に、連載中は"大友と夏芽をくっつけてください!"というお手紙をたくさんいただきました。

出典:映画『溺れるナイフ』原作者 ジョージ朝倉インタヴュー:「毒にも薬にもなる作品にしたかった」 | Rolling Stone(ローリングストーン) 日本版

映画の中でも、漫画の中でも、あきらかなのは「絶対、大友とくっついたほうが幸せなのに!」ということ。

それでも、ついコウに惹かれてしまう。だってコウ(菅田将暉)の魅力は計り知れない。かっこよすぎる。大友はいい奴、コウはかっこいい。ジョージ朝倉さんが語っているように『恋を知らなかった夏芽はコウと出会ってビビビッときて、これは恋愛なんだと思い込んでいる』ことってありますよね。若いときの恋愛って、こうだった気がする。それから経験を経て、結果、結婚する年代には現実的になるんだろうと思います。

 

映画も漫画も非常に奥が深い作品になっていると思います。

映画を見た人も、見られなかった人も、ぜひたくさんに人にご覧いただきたいと思います。おすすめです!!!

 

DVD/BDは2017年4月21日に発売決定!

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おしまいっ